北のデザイン研究所 ー寧楽ー 主宰:澁谷邦男

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新刊!『1950-60年代にデザインを学んだ私たち』 ー千葉大学デザイン教育編 完成

日本のデザイン史の中で特筆される戦後の工業デザイン初め各ジャンルの活発なデザイン活動、それが生まれた要因にデザイン教育の充実活発化があります。

その中心の役割を果たした教育機関(しかし教育機関の広報・宣伝はあっても現場の実体を映す史料がほとんど無く中は見え難い)の実際の姿にスポットを当てたシリーズ第一弾、千葉大学デザイン教育編をつくりました。

今後、他大学の卒業生に呼び掛けて他大学編もできれば良いのですが、

今日と異なり1950-60年代のデザインの高等教育機関はごく僅かで、そのひとつ千葉大学を通しても当時のデザインやデザイン教育の姿はかなり把握できるのです。

そこで実際にデザインを学ばれた、すでに90歳半ばのデザインの普及に努めた野中宏親さん、大学と事務所、団体で活躍した豊口協さん、青山大学 産工試 桑沢そして千葉大で学ばれた西堀岳夫さん、自動車デザインで活躍されたホンダN360などの宮智英之助さん、三菱ギャランなどの三橋慎一さん、日産から大学に移られた佐渡山安彦さん、NECで活躍され現在画家の水野晃一さん、トヨタカローラなどの諸星和夫さん、デザイン哲学に挑む野口直孝さん、先頭切って博士号を取られた宮﨑清さん、大学を少数派の女性の立場から見る広瀬由紀子さん ら12名が、「デザイン」に導かれた経緯、まさに昭和の学生生活、社会に出てから教育がいかに影響したか、と共に、電車列車内風景、ダンス、安保闘争、文化の中心銀座、GEKKOSO、先生と学生の交流、少数派だった女子学生の視点、など当時の世相を織り込み、さすが人生のベテランの洒脱で個性溢れる文章を綴られました。

ぜひ、ご覧下さい。

 

何とか歴史研究史料を後世に少しでも残そうと、厳しい出版会の事情からネット時代を意識した全て手造りの企画編纂、ネット印刷、一般書店を通さない普及と販売、を「北のデザイン研究所」が模索する本でもあります。

 

A5版 192ページ 

価格:下記により購入の場合、送料込で 1,000円です。

 

<入手方法>

メール shibuneko@kitanodesign.com にて、「購入を希望する」と書き、必要部数、お届け先住所とお名前 をお知らせください。

メッセンジャー、ラインでもお受けします。

支払いは、お送りする本に同封する振込先を記した請求書により、到着後に振り込みをお願します。(振り込み料が生じた場合は購入者負担)

 

なお、追ってメルカリに出品を予定しています。

ベストカー「歴史の証人」に澁谷邦男が登場

 自動車雑誌の中で実売部数第一位を誇る『ベストカー』の2021 6/10号から「クルマ界 歴史の証人/澁谷邦男 初代ローレルのデザイナー」の連載が始まり、続けて合計4号にわたり連載されました。

 partⅰは、デザインを志すまでの生い立ちと千葉大学のデザイン教育、そして日産自動車入社まで。partⅱは、日産での最初の仕事「プレジデント」エクステリア全部品のデザインの話。partⅲ、ⅳでは、本題の初代ニッサンローレルデザイン開発秘話とその後、と続きます。

戦後から1960年代までの世相と、デザインが企業に定着する頃の一面が色濃く描写されています。

 実際は苦しい事の連続でしたが振り返りますと、日本有史以来の、自由で明るく楽しい時代だった、とつくづく思います。当雑誌は派手な装いですが、本稿は、当事者がいるうちに確かな歴史をつくろう、記録を残そう、と真摯な姿勢で編纂されています。まさに、ものづくり「知」の宝庫づくりといえましょう。

 「ベストカー」第44巻 第11号〜第14号 2021年5月10日〜

出版元 講談社ビーシー 講談社

 

なお日産ローレルC30のデザイン開発記録である、発売55周年記念 『ニッサンローレルC30素晴らしき企画・デザインの軌跡』冊子 A4版 36ページ を2023年4月に発刊しました。

「C30のデザインは510より9ヶ月前に完成していた」と、世間がその逆と思っていたことを覆したセンセーショナルな情報を、年表で詳しく解説しています。

残冊ごく僅かですが、当研究所にメール、メッセンジャーでお問合せください。

 

『日本地域デザイン史はものづくり「知」の宝庫』

 澁谷邦男著「日本地域デザイン史はものづくり「知」の宝庫」が、美学出版より出版されました。

  著者の、40年前に大都市東京から人口30万余のコンパクトな都市に活動の拠点を移して以来続けてきた「地域とデザインと歴史」研究と、中央と地域のデザイン現場、大学教育を通して得たさまざまな経験の、集大成です。

 日本で初めての地域デザイン史といえる地域デザイン史を2010年に、次いで日本・地域・デザイン史Ⅰ、Ⅱを2013年と2016年に著者は編纂しましたが、本書はそれに次ぐもので、地域デザイン史の意義や魅力、オリジナルの編纂手法、地域のこれからの目標などが盛られた内容です。

 

 これからはデザインにしても地域づくりにしても、国際的な動きと同じウエイトで地域の動きが注目されます。因にコロナウイルスの蔓延では中央の対策と地域のそれとは異なることが明らかになりました。

 近代デザインは未来の創るホープとして登場しましたが、時経るにしたがい前を見る習性から過去を振り返ることを忘れてしまいました。近代デザインは大量生産とともに育った経緯から、少量生産や自然素材、手業を忘れてしまいました。まちづくりでは地域ならではのオリジナリティを大切にすることを忘れてしまいました。

 デザインは何でもやります、が、こうじて目先の利益追求の道具になり下がりました。

 

 そのような中で、未来をつくるために過去から学ぶこと、そして歴史編纂を通してデザイン知、ものづくり知の世界に入れることを紹介した本です。

 

 217頁 2020年12月27日発行 2300円+税 販売WEB書店

     発売中 honto.jp に素晴らしい感想が載っています

 

問い合せ先 ・美学出版 03-5937-5466  info@bigaku-shuppan.jp 

        〒113-0033 東京都文京区本郷2-16-10 ヒルトップ壱岐坂701

                  www.bigaku-shuppan.jp

      (ただし出版社は現在のところ在庫切れです)

      

メルカリには時々出品してされています。

北のデザイン研究所には在庫がありますので、メール、メッセンジャーなどで「購入する」、書名、お名前、送り先住所を記して研究所宛にご注文ください。

一冊ご注文の場合は、お送りする本に支払方法を記した請求書を同封します。    送料込みで1冊2000円です。

 

 

日本•地域•デザイン史 Ⅰ Ⅱ

地域デザイン史「日本•地域•デザイン史Ⅰ」「日本•地域•デザイン史Ⅱ」が出版されています

「Ⅰ」では旭川、山形、静岡、金沢、神戸が、「Ⅱ」では函館、秋田、仙台・宮城、神奈川、名古屋、大阪、熊本が掲載されています

 

芸術工学会地域デザイン史特設委員会

出版社 美学出版 URL www.bigaku-shuppan.jp/

A5版 Ⅰ 233頁 2000円+(税) Ⅱ 350頁 2400円+(税)

全国主要書店Web書店で発売中。

 

 美学出版

〒113-0033 東京都文京区本郷2-16-10 ヒルトップ壱岐坂701

info@bigaku-shuppan.jp  www.bigaku-shuppan.jp

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100年に一人の家具職人

長原實さんが亡くなられて7ヶ月後の2016年5月、『100年に一人の家具職人』編著川嶋康男 新評論 が出版されました。

家具職人、デザイナー、経営者、市民運動家とさまざまは活動をされ、地域の木製高級家具を今日に導いた足跡が見事な文章で記され、地域デザイン、木工家具デザイン、地域文化に興味ある人の必読の書です。

278頁 定価2500円+税 全国主要書店 Web書店で購入できます。